ルーマニア~Romania

ルーマニアは、東ヨーロッパに位置する共和制国家。南西にセルビア、北西にハンガリー、北にウクライナ、北東にモルドバ、南にブルガリアと国境を接し、東は黒海に面しています。ドラキュラ城のモデルになったブラン城や、ルーマニア王の夏の離宮だったペレシュ城など中世の古い町並みが街の至る所に残っています。美しいフレスコ画が描かれた素朴な教会や修道院も人気官戸うスポットの1つです。また、黒海沿岸はリゾート地として人気が高く、夏になると世界中から多くの観光客が集まります。ルーマニアは数々の世界遺産と、美しい自然に囲まれた、中世の面影を残した街並みに1度訪れた観光客を魅了する国です。

★☆おすすめエリア・見どころ☆★

ブカレスト~Bucharest

ルーマニアの首都で同国最大の都市であるブカレスト。ブカレストはルーマニア南東部にあり、ドゥンボヴィツァ川河畔の都市でルーマニアの文化、産業、金融の中心都市となっています。ブカレストが最初に文書に言及されたのは1459年のことで、それ以来様々な変化を経験しブカレストは1862年にルーマニアの首都となりました。首都になってからはマスメディアや文化、芸術の分野で着実にその地位を固めています。
ブカレストの建築物には歴史的に新古典主義建築や戦間期のバウハウス、アール・デコ、共産主義時代、そして現代と様々なものが混ざり合っており、戦間期のブカレストは優雅で洗練された建築物などが多いことから「小パリ」と言う愛称で呼ばれています。
人口2,064,474人のブカレストは欧州連合の市域人口で10番目に大きい都市です。経済的にはブカレストはルーマニアではもっとも豊かな都市で東ヨーロッパでは産業や交通要衝の中枢都市の一つとしても知られています。
フランスの影響を受けた 20 世紀初頭の建物やビレッジミュージアム、ルーマニア音楽堂、農民博物館など見どころも満載で世界中から観光客の集まる人気観光地です。


【国民の館】
国民の館はルーマニアの首都ブカレストにあるルーマニア議会の議事堂です。1980年代に、当時の大統領だったニコラエ・チャウシェスクが宮殿として造成しました。建築物としては、ペンタゴンに次ぐ世界で第2位の大きさを誇っています。


【農村博物館】
ルーマニア全土から実際に使われていた民家や教会などを移築して展示した野外博物館。地面に半分埋まったような恰好の家など、各地の気候や文化、民俗などに根ざしたそれぞれの建物の特徴が窺えています。藁葺き屋根の家が多いですが、よく見ると所々に麦の穂が残っており、同じ藁葺き屋根でも日本のそれとは麦藁を使っていることがわかるなど、いろいろと興味深い点を見つけることができる人気の博物館です。


【凱旋門】
ブカレストにある凱旋門はブカレストのランドマークとして観光客からも人気の高い観光スポットの1つです。この凱旋門はルーマニア統一を記念に建てられました。ルーマニアの建国記念日の12月1日には、毎年軍隊のパレードが凱旋門の下で行われています。パリにあるエトワール凱旋門をモデルに建てられたため外観はパリの凱旋門にとてもよく似ています。


【旧市街歴史地区の街歩き】
ブカレストも旧共産圏に位置する大都市です。旧市街の中心部、特に統一広場周辺には、近代に建てられた重厚なデザインの建物が比較的まとまった形で残ったエリアがあります。近年、それらエリアの中でも特に保存価値の高い地区が歴史地区として保存・修復され、観光客が多く訪れる人気スポットの一つになっています。
ブダペストなどに比べると規模や壮麗さなどで多少見劣りするかもしれませんが、それでも新しく敷きなおされた石畳の道を歩きながら、エリア内の教会や博物館など味のある建物を見て回るだけでもブダペスト観光を楽しむことができます。エリア内の建造物の見学も含め、半日くらいかけてゆっくり見て回るのがおすすめです。

聖ニコラス教会

20世紀初頭に当時のロシア大使によって建設され、ロシア皇帝ニコライ2世の名前がつけられたロシア正教の教会。大学広場方面から歴史地区に足を踏み入れた辺りにあります。ややくすんだ色調の、聖書を題材にしたイコンのような壁画が見事です。

スタブロポレオス教会

18世紀初頭に建てられたルーマニア正教の教会。もともと修道院の収入源のための旅館として建てられたというユニークな歴史を持っています。19世紀半ばの政教分離法案成立後に修道院の付属施設としての役割を終えると、ルーマニア正教に引き継がれ、以後教会として使われました。教会自体が建造されてから幾度かの改修を経ているほか、20世紀になってから教会の敷地内に僧院や社務所、宿坊、図書館、博物館、食堂などの施設が増築されました。


ブラショフ~Braşov

ブラショフはルーマニアのほぼ中央に位置する都市です。首都ブカレストからは直線で約140キロメートル離れた場所に位置しています。
カルパティア山脈によって囲まれるトランシルヴァニア地方の中心的都市の一つであり、都市の建設にはドイツからこの地に植民したトランシルヴァニア・ザクセン人が深く関わり、ザクセン人の居住する都市でした。このため、ブラショフは「クローンシュタット」というドイツ語名も持っています。
伝統の魅力と近代的な都市生活が調和している街で、ブラショフからはプレジュメル要塞教会、リベルティ ヒグマ保護区、不気味なブラン城などへの日帰り旅行も楽しむことができます。


【ヴィスクリ要塞教会】
ヴィスクリ要塞教会はブラショフから60kmのヴィスクリ村にあります。英国のチャールズ皇太子も訪れたことがあり、評価の高い要塞として知られています。建物はロマネスクの教会はゴシック様式で、13世紀創建後、14~15世紀に再建されました。ホールのような構造で、東側に合唱団用の建物、西側には大きな塔があります。内部には、ロマネスク様式のアーチ、聖壇、彫刻などの美術作品が残っています。城壁には、3つの天守閣と2つの稜堡があり、1970~1971年に大規模な修復作業が行われ、東向きの稜堡も建て直されました。


【ブラン城】
ブラショフから南西約30kmにある、「吸血鬼ドラキュラの城」のモデルになったブラン城は、ブラン村の山上に建つ、典型的な中世の城砦です。1377年にドイツ商人が、ワラキア平原からブルショフに入ってくるオスマン朝軍を発見するために築いた城として知られています。14世紀末には、ワラキア公ブラド1世が住居となりました。城の中は、長年に渡り受け継がれてきた調度品などを3つのテーマに分けて展示、陶器、家具、武器や甲冑のコレクションを見学することができます。また、塔の最上階からは周辺の風景を見渡すことができ、ブラン城は人気の観光スポットになっています。


【プレジュメル要塞教会】
レジュメル要塞教会はブラショフから15km。14~15世紀に建てられた円形の教会です。鉄製の門や跳ね上げ橋は、厚さ3~4m、城壁は高さ12mと、トランシルヴァニア地方の要塞教会の中で、最も重厚ないでたちの建築物となっています。
教会にある「死のオルガン」という名の武器はとても有名で、いくつかの投石機や大砲を並べて同時に発射し、侵略軍に大きなダメージを与えるというものです。深い堀には水が張られ、防衛力をさらに向上させています。

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