ポンペイ遺跡　Pompei Scavi

ポンペイ遺跡　Pompei Scavi
Ancient Pompeii (Pompei Scavi)

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エリア：ポンペイ遺跡 ジャンル： 観光名所・旧跡世界遺産

写真ギャラリー（11枚）

観光名所・旧跡世界遺産
11 EUR ～

古代ローマの生活を肌で感じる

ナポリ近郊にあるポンペイの遺跡。西暦79年のベスビオ火山の大噴火により、ポンペイの街は火山灰に埋もれてしまった。その後、1700年の時を経て始まった調査・発掘により、驚くばかりの都市が姿を現した。それは、区画整備され、劇場や公衆浴場、下水道までを完備する高度な機能を持つ街だった。蘇った壁画やモザイク画などの装飾は、文化水準の高さを物語っている。

ベスビオ火山の大噴火で降り積もった火山灰は、逃げ遅れ高熱ガスで窒息死した人々の上にも降り積もった。後に研究者たちは、肉体が朽ち空洞化して固まった灰の中に石膏を流し込み、死に惑う人々の姿を浮かび上がらせた。ここは、古代ローマの生き生きとした生活を伝えるだけでなく、一瞬にして平和な生活を奪われた市民の悲しみも伝える貴重な遺跡なのである。

Tempio di Apollo アポロ神殿

ポンペイにおける神殿のなかで、最も古いものと見られている。建設は紀元前６世紀ごろに遡るとされる。

周囲を48本のイオニア式円柱が囲み、本殿自体もコリント式の円柱で囲まれていた。右手には弓を引くアポロ像、その向かいにディアナ像が置かれているが、どちらもコピー。オリジナルは、国立考古学博物館に所蔵されている。

Foro フォロ（公共広場）

元々は商業の中心として使われていた広場。紀元前２世紀ごろに四角く整備され、上層がイオニア式、下層がドリス式の２層の柱廊で３辺が囲まれた。その後、この広場が政治・経済の中心地になった。

Tempio di Giove ジュピターの神殿

フォロの北側に位置し、ジュピター、ユノ、ミネルヴァの３神を祀った神殿。紀元前２世紀半ごろに創建されたもの。２つのアーチの間にあり、最も重要な神殿だったとされている。

Casa dei Vetti ヴェッティの家

商売に成功し大富豪となったヴェッティ一族の家。この家には貴重なフレスコ画がいくつも残されている。入り口右手には、生殖の神プリアポスの姿を描いたフレスコ画。食堂には「ポンペイの赤」と呼ばれる朱色を黒の帯で仕切り、神話を題材に描いたフレスコ画。また中庭にも保存状態の良いフレスコ画があり、見学できる。

Casa del Fauno 牧神の家

貴族の屋敷。ポンペイ最大の広さを誇る。紀元前120年ごろに建てられたと見られている。

入り口正面に設けられた大きなアトリウ。ここに貯水池が置かれ、その中央に踊るファウノ（牧神）像が立てられていた。そこから、この家の名前が付けられている。現在置かれているのはコピー。奥庭と中庭の間にあるテラスには『ダリウスとアレキサンダー大王の戦い』のモザイク画がある。こちらもコピーで、オリジナルは、ファウノ像と共に、ナポリの国立考古学博物館に所蔵されている。

Teatro Grande 大劇場

ギリシャ劇場をお手本に、紀元前３〜２世紀に建設された。背後には、柱廊に囲まれたロビーもあった。階段状に設けられた客席を上っていくと、見事なパノラマが広がり、ポンペイの町が一望できる。

Anfiteatro 円形闘技場

建設は紀元80年ごろ。猛獣や剣闘士の戦いがくり広げられていた。２つある出入り口のひとつは剣闘士の登場するもの、もう一方は死者や負傷者を運びだすものとして使われていた。闘技場から客席上部までは６mもの高さがあり、収容者数は１万６千人から２万人にも及んだという。

Villa dei Misteri 秘儀荘

いわゆるポンペイ遺跡の壁の外、徒歩で10分ほどのところにある屋敷。かなり広い屋敷であるが、ここで必見なのはSala del grande affresco（フレスコの大広間）。描かれたのは紀元前１世紀中頃。部屋の壁３面に描かれた連続画で、人物はほぼ等身大である。ギリシャ神話の酒神ディオニソスを礼拝し、入信する儀式を描いたものだ。背景は「ポンペイの赤」と呼ばれる
朱色。中央の玉座のひじ掛けの部分に腰かけ愛人のアリアドネーにもたれてかかっているのが、ディオニュソスだ。