17世紀に美術デザイン学校として誕生し学生のレッスンのために2つのギャラリーに彫刻や絵画がおかれていた。ジャンボローニャの”サビーネの女たちの強奪”と”ピサを征服するフィレンツェの寓像”の石膏像や学校のコレクションの置かれた回廊が美術館の前身だった。次第に回廊には多数の美術品が修道院や宗教施設などから寄贈され、チーマブエ、ジョット、マザッチョとマゾリーノの”聖アンナ・メッテルツァ”、ヴェロッキオとダ・ビンチの”キリストの洗礼”など素晴しい傑作にあふれた美術館となった。中でもミケランジェロのダヴィデ像をはじめ1882年にオープンしたミケランジェロの彫刻を集めた博物館、またそれぞれの展示室には17世紀のロレーナ家のコレクションも含めた、13世紀~19世紀のフィレンツェ派の絵画が歴代順に並べられている。
15世紀に制作されたミケランジェロの代表作品。18世紀にシニョリーア広場から移転された。
ユリウス2世の墓のために15世紀前半に制作された4つの奴隷の彫刻。それぞれ高さが250cm以上ある、実物大よりかなり大きめに彫りおこしたもの。奴隷の様々な動きを筋肉で見事に表現させたミケランジェロの一連の傑作。作品は残念ながら未完成。
頭部と右腕が未完成のままの大理石像。エネルギーに満ちた筋肉が今にも動き出しそうだ。
一連の奴隷の彫刻の中で完成に近い作品。身体のひねりから生じる筋肉は、熱心な解剖学の勉強の結果だろう。典型的なミケランジェロのスタイル。
他の奴隷の中で有名で、勇ましい彫刻に仕上がっている。右腕と曲げた右足が動きのリズムをかもし出している。
この像は比較的作業段階が進んでいたものだろう。左腕で顔を覆い、右腕は見えない鎖で縛られているかのようだ。
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