それほど近い場所にあるにもかかわらず、なぜか日本人観光客の間ではあまり知られていない。
近すぎるため旅行業者にとって営業的なうま味がほとんどなく (高い料金を設定しにくい)、宣伝に力を入れていないためだろう。
それでも 「近い、安い、すごい」 と観光客にとっては非常に価値ある場所なので、ぜひ行ってみたい場所だ。ただ、ここは自分で運転をしてこそ楽しめる場所なので、仮にオプショナルツアーなどがあったとしても、その種のツアーでは感動が半減してしまうかもしれない。ぜひともレンタカーで行くことをお勧めする。
このレッドロックキャニオンをひとことで表現するならば、グランドキャニオンとデスバレーを足して2で割ったような絶景地帯といってよいだろう。地殻変動が激しいこの地域ならではの壮大な断崖絶壁、断層、赤い岩などに加え、デスバレー並の大パノラマを楽しむことができる。
そしてそれらの絶景を見ながら優雅に走ることができるドライブコース "Scenic Loop Drive" (別項を参照のこと。なお現場では Scenic Loop、Scenic Drive など表記が定まっていない) がある。レッドロックキャニオン見学の基本は、一般的にはこのドライブコースを利用した 「車窓からの見学」 ということになるが、これがまたすばらしい。
内容的にも距離的にもまた料金的にも (車1台5ドル)、このドライブコースは超一級の名所であり、レンタカーを借りてラスベガス観光を予定している者にとっては絶対に訪れておきたい観光スポットだ。
ただし、行く場合は絶対に午前中に限る。赤い岩山と太陽の位置関係で、午後からは逆光になり、まるで景色が違ってしまうからだ。逆光で見る岩山はただ単に暗く見えるだけで、また青空は白く、まるで水墨画のような色彩のない世界になってしまう。とにかく午前と午後では別物のごとく姿を変えるのがレッドロックキャニオンの特徴だ。
なお、そのドライブコースの終点から数マイル先にはミニ遊園地 Old Nevada があるので (別項に詳細情報あり)、子連れファミリーなどはついでに足を伸ばしてみるとよいだろう。
高速 215号線を使って行く方法もあるが、時間的に大差ないのであえて一般道での行き方を説明する。
ストリップ大通りをひたすら北に進む。ストラトスフィアタワー (白い塔。ラスベガスで最も高い建造物なのですぐにわかる) をすぎたら、そこからさらに約2km先にある Charleston という道路で左折 (西)。
あとはひたすら西へ約18km走ると左手にレッドロックというカジノホテル (約20階建てのビルなのですぐにわかる) が見えてくるので、それをそのまま通りすぎ、さらに8kmほど走った地点で右手に注意。"BLM Visitor Center、 Scenic Drive" と書かれた案内標識が見えてくるはずなので、その標識の直後を右。すぐに料金所があり、その先がビジターセンターとシーニックドライブになっている。ホテルの位置にもよるが、ストリップ地区からの所要時間は渋滞がなければおおむね40~45分。
近隣情報