ナパヴァレーとは、高品質で思い出深い美味しいワインを生み出す

*南北50キロ、幅8キロのナパヴァレーは、多様なマイクロクライメット(微気候)と、良質なワインとなる様々な品種の栽培に適した土壌を有しています。この小さな地域で、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ピノ・ノワール、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、サンジョヴェーゼ、ジンファンデル、カベルネ・フランなど多くの品種から世界的に高い評価のワインが生産されています。

*主な葡萄品種
多様なマイクロクライメット(微気候)に恵まれるナパヴァレーは、良質なワインの生産に理想的な場所です。ナパヴァレーは、カベルネ・ソーヴィニヨンや、シャルドネが広く栽培されていますが、ワイン愛好家が求めるその他の品種も多く植えられています。

カベルネ・ソーヴィニヨン

カベルネ・ソーヴィニヨンは、ナパヴァレーの赤品種の“王様”と言われています。ナパヴァレー産のカベルネ・ソーヴィニヨンのなかには、19世紀から現存しているものもあります。しかし、ほとんどのカベルネ・ソーヴィニヨンは、過去20年の間に植替えが進められました。カベルネ・ソーヴィニヨンは風味の複雑な品種です。黒スグリ、グリーン・オリーブ、ハーブ、ピーマン、そしてミント、革など、様々な特徴が表われ、これらのワインは美しく熟成します。若いワインはボリュームのある赤身の肉に、熟成されたワインはロースト肉やステーキによく合い、時にはチーズとの組み合わせも最高です。

シャルドネ

シャルドネは、ナパヴァレーで最も広く植えられている葡萄品種です。フランスでは、ブルゴーニュの偉大な白ワインはシャルドネですが、ナパヴァレー産のシャルドネもワインの試飲コンクール(フランスで開催される試飲会も含めて)では数多くの受賞に輝いています。そのタイプは、フレッシュで軽やかなスタイルから、重厚で複雑味に溢れるワインまで様々。それほど幅広いスタイルで生産されているナパヴァレー産のシャルドネは、シンプルな魚介類の料理から軽い赤身の肉料理まで、食事にもとても合わせやすいのが特徴です。

メルロー

メルローは、ナパヴァレーでは昔から栽培されてきました。かつてはブレンド用ワインとして使われ、1970年代になってヴァラエタル(単一品種)ワインとして人気を得ました。メルローを使ったワインは、愛らしいチェリーのようなアロマに、兄弟分ともいえるカベルネ・ソーヴィニヨンのハーブのニュアンスが感じられます。メルローのタンニンは、カベルネ・ソーヴィニヨンと較べて柔らかく、若くても美味しく飲めるワインですが、熟成させてもフィネスや複雑味のある美味しいワインへと成長します。メルローはカベルネ・ソーヴィニヨンに合うような料理、もしくは、豚肉や仔牛の肉を使った料理によく合います。

ピノ・ノワール

ピノ・ノワールは世界でも最高のワイン、ブルゴーニュの赤ワインとなる品種ですが、栽培も醸造も非常に難しいことから、気紛れな品種と呼ばれています。フランスでは、10年に数回しか、すばらしいヴィンテージは誕生しません。カリフォルニアでは、過去8~10年前からようやく進歩が見られ、真に素晴らしい今日のようなピノ・ノワールとなるには、長い年月がかかりました。ピノ・ノワールは、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローよりもタンニンや色合いが穏やかで、比較的軽いスタイルのワインです。リリース後2年から5年でも美味しく飲めますが、その後、数年熟成させると一層素晴らしいワインとなります。

サンジョヴェーゼ

サンジョヴェーゼはイタリア系の品種で、かつてはカルト的な存在でしたが、90年代には大きく成功しました。ナパヴァレー産のサンジョヴェーゼはその多くが、リリース時でも美味しく飲めるスタイルで生産されています。チェリー、紅茶、スパイスがかすかに感じられ、幅広い種類の料理に、さらに美味しさを増してくれます。もちろんクリームを使った料理をはじめ、チーズ、きのこ類、猟鳥獣類の料理にぴったり。一般にカベルネ・ソーヴィニヨンよりも軽く感じられますが、フランス系でいとこ的な存在のガメイよりもフルボディで、正式なディナーにも、またピクニックでも喜ばれます。

ソーヴィニヨン・ブラン

ソーヴィニヨン・ブランは、“フュメ・ブラン”という呼び方を使っているところもあります。果実味にほんのりハーブを思わせる、酸味の効いたソーヴィニヨン・ブランは個性に溢れ、近年は非常に人気の高まった葡萄品種です。シャルドネがそうであるように、ソーヴィニヨン・ブランもスタイルに幅があり、切れがよく青草のニュアンスが強いものから、オークのアクセントとともに熟したパイナップルを思わせる重厚なスタイルまで様々。酸味がしっかりとしているので、ソーヴィニヨン・ブランもフュメ・ブランも魚介類にぴったりです。

ジンファンデル

カリフォルニアで最も応用性があり、親しみ易い品種、ジンファンデルは、19世紀のワイン産業では主流でした。世界でもジンファンデルが最も広く栽培されているのは、ナパヴァレーです。この品種は、軽く飲みやすいスタイルにも、重厚でリッチなスタイルにも、ホワイト・ジンファンデル(ブラッシュワイン)としても仕上げることが出来ます。それほど多様なスタイルですから、どんな人にも、どんな食事にも喜ばれます。

プティ・ヴェルド

プティ・ヴェルドは赤品種の一つで、クラッシックなボルドーブレンドの一品種として主に使われます。ボルドーでは他の品種よりも遅く熟すため、時には遅すぎて使えないこともあるので、人気が落ちてしまいました。しかし、熟したプティ・ヴェルドとなると、ブレンドにタンニン、色、風味をずっと増してくれます。しっかりと成熟の得られるニューワールドでは、ワインメーカーの間で注目を得て、ヴァラエタル(単一品種)ワインとしても造られています。また、カベルネ・ソーヴィニヨンのブレンドに欠けがちな、ミッドパレット(中間部)を埋め合わせるのに便利です。ワインが若いときは、バナナや鉛筆を思わせるアロマが感じられますが、熟成につれて、スミレや革のニュアンスがでてきます。

カベルネ・フラン

カベルネ・フランは、(遺伝子的にその親である)カベルネ・ソーヴィニヨンより色合い、タンニンともに軽く、ブレンドには胡椒の香りやフィネスを加えてくれます。産地の気候やワインのスタイルによって異なりますが、タバコ、ラズベリー、カシス、そして時にはスミレの香りがアロマに出てくる品種です。カベルネ・フランはワインとなったときに、明るく薄い赤色を呈します。

マルベック

マルベックは果皮の厚い品種で、熟するにはカベルネ・ソーヴィニヨンやメルローよりも日照と熱を必要とします。色合いはとても深く、十分なタンニンとプラムのような風味が特徴。クラレットのブレンドに使われると、さらに複雑味を増します。インクのような濃い色と、力強いタンニンが出やすい品種です。

シラー/シラーズ

シラー(又はシラーズ)は、色の濃い果皮を持ったぶどうで、世界中で栽培されており、主にパワフルなタイプのワインとなります。ラベル表記がシラーでもシラーズでも、近年非常に人気のあるぶどう品種です。シラーのワインは香り高いのが特徴で、フルボディになる傾向があります。産地の気候と土壌によって、もしくは醸造方法によって、ワインの香りは多様で、スミレからベリー類(ダーク・ベリー系が多いが赤いベリーもある)のアロマから、チョコレート、エスプレッソや黒胡椒まで幅広いフレーバーが現れます。

ネッビオーロ

ネッビオーロは最も早く発芽し、収穫は10月後半と最も成熟に時間のかかるぶどう品種の一つです。ワインは熟成するにつれて、レンガ色の色調を帯び、スミレ、タール、野生のハーブ、チェリー、ラズベリー、トリュフ、タバコ、プリーン等の香りが現れます。ネッビオーロのワインは、タンニンとその他の要素のバランスがとれるのに長い熟成を必要とする傾向があります。

プティット・シラー

このぶどうの名前のプティット(フランス語で小さいの意)は、果粒が小さいことを意味し、ぶどう樹の方は反対にとても樹勢が強いので大きくなりがちです。葉は大きく、表面は明るい緑色で、裏側は表より色の薄い緑色をしています。果粒が詰まっているため、雨の多い環境では腐敗に弱い品種です。粒が小さいので皮の構成比が高く、醸しの期間が長いと、非常にタンニンの強いワインとなります。新樽を使用した場合、熟成とともに、溶かしたチョコレートのような香りが出てきます。

ピノ・グリ

ピノ・グリは、ヴィティス・ヴィニフェラ種の白ワイン用ぶどう品種です。ピノ・ノワール種の突然変異による品種と考えられています。(グリはフランス語でグレーの意)ぶどうは、通常はグレーがかった青みのある色で、その名の由来となっていますが、茶色がかったピンク色から黒、もしくは白っぽい色のものまで多様です。ピノ・グリのワインはライトからミディアム・ボディまであり、色調も黄色味がかったもの、コッパー・ピンクのもの等があります。アロマは梨、リンゴ、メロンに加え、胡椒やロケット菜の香り等。

ローヌ系品種

ローヌ系品種は、黒ぶどうではシラー、白ぶどうではヴィオニエが主要品種です。イタリア系品種では、サンジョヴェーゼが主要品種で、他にバルベラ、ドルチェット等の人気が高まっています。

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